夫婦写真散歩のススメ

歩く速さで、街の新陳代謝や季節の移り変わりをゆっくり、丁寧に味わってみましょう。

非婚化、未婚化、晩婚化、生涯未婚率増加の本音と結婚のススメ。

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先日勝間和代さんの35歳独身限界説に沿って、記事を書いてみました。
http://d.hatena.ne.jp/noir555/20091107/1257568233

周囲の反応もさまざまでいろいろな意見が届きます。


とにかく、この未婚化、非婚化、晩婚化の流れを

まずは冷静に、統計データで見てみましょう…。


婚活がブームではなく、非婚、未婚、晩婚が大ブームだという現実。

これは巷間伝えられる以上に、実は確実に国家衰弱へと続く時代の大きなうねりであり、リベラルな論客がいうような結婚は個人の自由、問題などと呑気に片づけられない現実だと。

日本人の結婚年齢と生涯未婚率

  • 女性の初婚年齢(平均)28.3歳<2007年>
  • 全婚姻(平均) 29.8歳<2007年>
  • 30歳〜34歳で結婚していない男性47%、女性32%
  • アラフォー女性が結婚した確率1.03% 40代独身女性(初婚)8,131人÷40代独身女性(離婚歴なし)78万9,598人=1.03%
  • 1950年生まれの生涯未婚率5%、
  • 一方1980年生まれの生涯未婚率23%になると予測(いずれも2005年人口動態統計、国勢調査より)
  • 35歳〜44歳の未婚男性200万人以上。内一般女性と付き合ったことのない独身高齢男子の割合(推計)30%=約60万人


次に結婚しない男女が急増する背景を整理してみます。

1.結婚のメリット、デメリットを考えることの是非。

何事もメリット、デメリットを考えすぎると「何もしない」という結論に至ることが圧倒的に多いのはないでしょうか。考えすぎる、私はこれが誤読を招くのだと思います。人生は選択の連続です、結婚も賭けに似た要素があることは否めない事実。


しかしいつの世も、どんな場合でもメリット、デメリットは常に一瞬で反転する可能性があるので、一途な「思い込み」という罠に嵌ることで、それが幸せの障害になることもあります。

どんなに理屈では分かっていても傷付くことが嫌で、失敗を恐れ、賭けが苦手なマインドなら、結局行動しないことが「是」となることが多くなることでしょう。何もしないでやり過ごす。この考え方、行動パターンに嵌ると結婚のチャンスは減ってしまいます。どんなに自分探しに時間をかけても残念ながら自分の後ろ姿は自分では見えず、チャンスの神様には前髪しかない、そう思います。

2.少子高齢化の悲劇・・・親離れ、子離れ、大人になれない。

少子化による子離れ、親離れの遅れ、そして過保護。これは年々勢いを増している。


しかし加齢と共に気づく、老後、介護、仕事がなくなったときの心の脆さ、健康不安。

一人で生きていける、明日は必ずやってくるという確信が崩れたとき、人は確実にうろたえます。

若いときは意識しなかったことが肉親との別れ、信頼していた友人、知人との別れ、悲しみ、痛みを経験すればすれるほど、家族のぬくもり、大切さが身にしみる。

問題は人付き合いも薄く、大過なく過ごしているとそれに気づかないこと。

いつそれに気づくことができるか?その時期が問題です。

3.「世帯収入1,300万円以上希望」幻想と現実

共働き夫婦の希望世帯年収1,300万円以上、女性がパートナーに期待する年収800万円以上
(大学一年生へのアンケート調査:京都女子大)

調査した学生の98%が結婚を前提に将来を考えているという…少なくとも夢見る大学一年生の頃には。

もう少し現実に目覚め、婚活適齢期に入ると、条件のハードルを下げてきます。

具体的には年収600万というラインです。

<現実>

  • 25歳から34歳の独身男性で年収600万円以上=3.5%<96.5%は対象外ということになる>
  • 全サラリーマン(男性)の平均年収436万円(2007年)
階層 男性(万人) 男性(%) 女性(万人) 女性(%)
100万円以下 73.8 2.7 292.4 16.6
100万円台 189.7 6.8 476.4 27.1
200万円台 326.9 11.8 392.6 22.3
300万円台 485.0 17.4 274.4 15.6
400万円台 475.9 17.1 155.4 8.8
500万円台 360.5 13.0 78.0 4.4
600万円台 255.7 9.2 37.5 2.1
700万円台 186.9 6.7 19.3 1.1
800万円台 127.5 4.6 10.5 0.6
900万円台 83.9 3.0 7.6 0.4
1,000越〜1,500万円 161.6 5.8 11.2 0.6
1,500超〜2,000万円 34.2 1.2 3.4 0.2
2,000超〜2,500万円 10.0 0.4 1.1 0.1
2,500万円越 10.2 0.4 0.9 0.0

統計元:国税庁 平成19年 民間給与実態統計調査結果

4.現在20代が生涯未婚になる確率33% つまり3人に1人という予測(国立社会保障・人口問題研究所)

このまま非婚化の傾向が続くという前提が変わらない限り、三人に一人が生涯未婚という現実。これはショッキングな数字です。

世捨て人を気取ったり、結婚という制度を否定する考え方に懲り固まっていたり、他人の存在、考え方を受け入れるということを軽視している方は別にして、結婚を望んでいるのに結婚相手に巡り合えない、そんな婚活ドキュメント現在進行形で、婚活のリアルを語った書籍があります。

婚活放浪記

婚活放浪記

ミソコン

ミソコン

30代後半に差し掛かった揺れ動く乙女心が真摯に語られています。筆者、華岡雪子氏の取材力、筆力、そして迷走ぶり!?がリアルで素晴らしい。既婚組にとってはその姿が時にコミカルにも感じ、悪戦苦闘中の婚活組には耳に逆らい、心が痛むこともあるかもしれません。実はこの二冊、己を知り、婚活市場を知る格好のドキュメントなのです。

5.親の価値観、他人の価値観を引きずると結婚できない。

<女性の本音>
  • 7年付き合っている彼氏がいるけど、太っているから両親や友人に紹介しづらい
  • 定職のない人なので、将来不安で、親にも紹介できない
  • 彼は見栄えがよくないし…
<男性の本音>
  • 理想は年下、25〜28歳(40代独身…身の程知らず、トホホなオヤジだよ、四十過ぎたら)
  • 人に自慢できる美人が良い、お嫁にしたい第一位 皆藤愛子(理想のお嫁さんというイメージを勝手に持たれて彼女も大変です)
  • 料理上手、自分より身長は低い方が良い(これが圧倒的に多い毒男の本音)


彼氏がいても、他人の価値観に引きづられ、振り回され、「理想の相手」「条件」を気に病む女性。


でもいつまでもあると思うな、親と金、ツヤと張り…。


自己を客観視せず、相手を好きなアイドル探しと同様にスペック自慢ができるかどうかを気にする男性。

生活能力が低く、巣篭もり派、パラサイトシングル、なのに親をバカにする自立できない男性。


仮想現実のなかで恋愛を夢想しても、やがて気づく…、誰からも相手にしてもらえない頑迷さだけが錆のように身につくだけだと…。

ということは「存在を認めてもらえる」喜びが少ない人生→結婚詐欺被害に遭いやすい!?

結婚生活に適した「良い男」を見分ける方法

母親への接し方、父親との関係を語らせたら、一発で見分けられます。

  • 母親への接し方を見れば、それが早ければ半年後、遅くとも3年後あなたへの接し方になる。
  • 父親との関係、会話の質こそ、その男のコミュニケーション能力とほぼイコールだ。

6.主婦希望の20代女性が急増。「男は仕事、女は家庭」に賛意を示す若者は40%を越えた

(読売新聞2009年12月5日)

ただし、年一回は海外旅行に連れて行ってくれる人でないと嫌だ。
20代では年収が高い女性ほど、結婚に関心が薄い。

7.不安定な雇用、アルバイト従事者の非婚率が増加。

男が結婚しない理由のトップ、全世代で「収入が少ないから」

やはり先立つものは「お金」。ならば、そこで二人の収入を合わせ、暮らしを組み立てていく喜びを味わってほしいものです。喧嘩したり、折り合いをつけて仲直りしたり、そのたびに少しずつ絆が強くなっていく。それが結婚生活の深い味わいなんだと思うのですが、いかがでしょう?

8.産婦人科医師不足出産難民の社会問題化

診療報酬引き上げ、国策による保護政策は急務です。

出産のリスクを学ばずに、何かあるとすぐに訴えられる…そのリスクを恐れる医師たち。

モンスターペアレントモンスターペイシェントも急増している。


そして人手不足、24時間体制で過酷な勤務を強いられる医療現場。

リスクを正確に把握し、備えるのは医療現場従事者だけなく、幸せの絶頂から一転奈落の底にならないために、factと対策を私たちもしっかり理解しなければならない。
amazon.co.jp和書、妊娠・出産部門3年連続年間ベストセラー第一位(販売金額)の名著↓

すべてがわかる妊娠と出産の本

すべてがわかる妊娠と出産の本

「人口動態統計」より引用

妊産婦死亡率(出生10万あたり)

西暦 日本 アメリ ドイツ イギリス
1975年 28.7 12.8 39.6 12.8
1985年 15.8 7.8 10.7 7
1995年 7.2 7.1 5.4 7
2004年 4.4 10 3.7 6

周産期死亡率(満28周以降の死産+早期新生児死亡、出生1,000あたり)

西暦 日本 アメリ ドイツ イギリス
1975年 16 20.7 19.4 19.9
1985年 8 11.2 7.9 9.9
1995年 4.7 7.6 6.9 7.5
2005年 3.3 7 5.9 8.5


医学部を卒業し、研修医も経験した優秀な人材を現場に定着させるには、まずは万が一の場合に備える保障体制の整備と医療従事者の報酬格差是正


医は算術?、仁術? そういう二元論では問題は片付かない。


命懸けの現場にボランティア精神を要求していては長続きしない。


貴重な税金は出産、育児サポート、そして教育にお金を掛ける。これが国づくりの基本ではないでしょうか。


安心して子供が生め、育てられる体制の支援こそ、国策の最重要課題。


子供はどういう未来を作るにせよ、その国の明日を作る原動力。


少子化は国力の弱体化につながる。


国が弱り、家が廃れ、個人が自己を律しないとますます他人に干渉されたくない、お気楽がいいなどという大人になれない、なりたくない無責任な人間の増殖を助長する=それがやがて犯罪の幼稚化にもつながるのではないかと危惧します。

出産難民(しゅっさんなんみん)、お産難民(おさんなんみん)は、産科医の減少に伴い顕在化した、病院出産を希望しながらも希望する地域に適当な出産施設がない、あるいは施設はあっても分娩予約が一杯で受け付けてもらえない妊婦の境遇を、行き場を失った難民になぞらえた言葉である。故意に妊娠中に産科や産院へ(定期的に)受診しない飛び込み出産のことは示さない。(wikipediaより)

婚活受難時代の説明が溢れます。どれもこれももっともらしく聞こえるから不思議です。

婚活受難時代をテーマにした書籍

結婚できない10の習慣 「婚差値40」の女 (リュウ・ブックス アステ新書)

結婚できない10の習慣 「婚差値40」の女 (リュウ・ブックス アステ新書)

結婚難民 (小学館101新書 3)

結婚難民 (小学館101新書 3)

セックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか? (宝島社新書)

セックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか? (宝島社新書)

パーティー難民―本当は結婚したい私たち―

パーティー難民―本当は結婚したい私たち―

結婚のススメ。

今後の状況を考えると、しばらくは就労状況、所得格差はますます広がるでしょう。

親離れ、子離れできない、巣篭もり、出不精、
他人と折り合いが付けられない、落としどころを見つけられない、
そしていつまでも自立できない若者は増え続ける。


コミュニケーション不全の人間は増える。

コミュニケーション能力を鍛えられる場所も上司、先輩も減っていく。

真剣に叱られる、真剣に叱る機会=学びの舞台は減る一方です。


もうそういう事態が確実に起きていると嘆くことなく、自覚しましょう。



戦後日本において「一番大切なものは何ですか?」という同じ問いをし続けている国家機関があります。

一位は常にすべての年代で「家族」。しかも、年々この答えは増え続けています。


家族を形成するためには「結婚」が第一歩。

責任感を醸成する人生最大のトレーニング場は「結婚生活」「子育て」。


結婚したからといって、幸せになれるのではない。

幸せな暮らしは努力で作りあげるものなのだということを。

だからこそ尊く、喜びも深い。


そのために必要なこと、コミュニケーション能力を高め、ラクをしない。

「責任」を楽しむ。だから喜びも倍化するのではないでしょうか。


答えは現実のなかでしか見つけられない。


現実は選択の連続、何をするのか、したいのか、

どんな人生を選択するのか?したのか?

そのプロセスと因果応報、結果が常に問われます。



相手を受け入れるこころを養い、思い遣りを行動で表現することを身につければ、案外結婚生活っていいものです。

そして物事を素直に捉え、共に生きることを楽しむ。助け合って生きることは楽しい。喜びは二倍、苦しみは半減。

考え方も柔軟になる。他人の価値観を受け入れることは最高の学びの機会=チャンスなのです。


選んだ人生に責任を持つ能力を磨き、まずは自分自身を磨き、相手を尊重し、慈しんで育てることの素晴らしさを味わいましょう。

いちばん大切なもの・・・「家族」といえる人生を。