夫婦写真散歩のススメ

歩く速さで、街の新陳代謝や季節の移り変わりをゆっくり、丁寧に味わってみましょう。

田原俊彦、トップスターの笑顔と矜持。

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noir5552009-06-22


1980年6月21日「哀愁でいと」でデビューから30年。

http://www.aspect.co.jp/tahara/

数々のヒット曲、バラエティー番組、テレビドラマ、映画と国民的アイドルとして輝きつづけた「トシちゃん」。

SHIBUYA-AXでデビュー曲から最新シングル「Cordially」までの62曲を二日間で歌い切るライブを見た。


ジャニーズ事務所を辞めてからの15年、さまざまな雌伏との時を越え、いままさにエンターテイナーとしての円熟期を迎えていることを体感した。


衰えをまったく知らない鋭いキレと艶のある踊り。

年齢を感じさせない鍛え抜かれた肉体、超一流のアスリートとそれと何ら遜色ない。

日々の節制と努力の賜物であろう。

しかもそれを微塵も感じさせないところが

トップスターの矜持であり、ダンディズムなのだ。



甘い歌声、味のある機知に富んだMC。

支え続けてきたファンの温かい視線と熱いコール。

それに応える凛とした姿勢、時にユーモアを交え、文字通り緩急自在。

舞台演出も細部に至るまで本当に美しい。

正真正銘のエンターテイナーが魅せるステージであった。




「抱きしめてTONIGHT」「ごめんよ、涙」の大ヒット曲ももちろん良いが

「DO-YO」「ジラシテ果実」「Always You」など近年の軽快なポップスも素晴らしい。

ミディアムテンポのバラード「Cordially」も艶のある甘い歌声にポップスとしての完成度の高さも感じた。


自己に対し頑固なまでにストイックで、礼節を重んじ、

照れや恥じらい…そんな男のナイーブな一面も隠さない勇気、矜持。

麗しき「歌謡曲の時代」を駆け抜けてきた大人のエンターテイナーの奥深さに感動した。


直接肌で味わってこそ、分かるステージ。

これは見ずには語れないものだ。

He is a real deal.

清潔感溢れる笑顔、成熟したパフォーマンスを支える日々の献身。


これまでロクに見もせず、今更再評価などとは実におこがましい話だ。

ずっと彼は輝き続けている。

本物の矜持をたっぷり味わった二日間であった。