夫婦写真散歩のススメ

歩く速さで、街の新陳代謝や季節の移り変わりをゆっくり、丁寧に味わってみましょう。

名主の滝公園

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夏空は毎日、さまざまな姿を刻一刻と変化させながら、

朝な夕なに、夏が好きな人のこころに、多くの記憶を刻んでいることでしょう。

墨東の朝、夏空

朝日が描く雲の虹化粧

夏、青空と雲の記憶


日々の泡もストレスも入道雲

深く濃い空の青みを眺めることで溶かしてしまいましょう。

墨東の夕刻、夏空と虹



こころの印画紙に焼き切れないほどの記憶は写真に収める、

そんな楽しみがまだまだ味わえる2012年、夏。


一方残暑が厳しく、東日本でも各地で水不足も懸念されています。

皆さんがお住まいの地域ではいかがでしょうか。

農作物への影響が心配ですが、災害が起こらない程度の恵みの雨が恋しいと思いつつ、

前回に引き続き、新緑の季節北区王子を散歩した記憶をお届けします。

名主の滝公園

東京都北区まちづくり部 道路公園課 公園河川係

上記HPにある北区の説明によると、

江戸時代の安政年間(1854〜1860)に王子村の名主「畑野孫八」が自邸に開いたのが始まりで、“名主の滝”の名前の由来もここから来ました。庭園として整備されたのは、明治の中頃で、垣内徳三郎という人の所有になってからでした。昭和13年には、株式会社精養軒が買収し、食堂やプールなどが作られ公開され続けてきましたが、昭和20年4月の空襲により焼失し、ようやく東京都によって再公開されるようになったのは昭和35年11月でした。


武蔵野台地の突端である王子近辺には滝が多く、かつて「王子七滝」と呼ばれる7つの滝がありました。このうち「名主の滝」だけが現存する唯一の滝となっています。「名主の滝」は、都内でも有数の8メートルの落差を有する男滝(おだき)を中心とする女滝(めだき)・独鈷の滝(どっこのたき)・湧玉の滝(ゆうぎょくのたき)の4つの滝からなります。名主の滝公園は、これらの滝とケヤキ・エノキ・シイ、そして100本余りのヤマモミジが植えられた斜面を巧みに利用して自然の風景を取り入れた回遊式庭園です。


現在は、午前10時から午後4時まで男滝のみ運転していますが、毎月第2・第4月曜日は清掃のため運転を休止しています。また、雨天時や電力事情がひっ迫した場合には、運転を休止することがありますので、ご了承ください。


【ご注意】公園内の「老人いこいの家」が平成24年7月から耐震補強工事に入る予定です。工事中も公園は開園しておりますが、一部立ち入りを制限させていただくことや、騒音の発生等が予想されます。予めご了承ください。

王子の滝は歌川広重の「名所江戸百景」にも描かれ、

前回もご説明した通り、文字通り風光明媚な観光名所として栄えました。


宗教、効能、景色と三拍子揃ったこの場所は、

特に避暑地としても町人たちのあいだで人気が高く、賑わいをみせた場所でした。

歌川広重作「名所江戸百景」47景「王子不動之瀧」

回遊式の庭園である名主の滝公園にある「男滝」


緑濃き庭園

ゆっくりこの場所に身を置いて、

鳥のさえずりや木々を揺らす風の音に耳を澄まし…、

流れる水と緑陰、木漏れ日…

想像以上に緑の深い場所が手軽に楽しめる場所です。

東京森林浴散歩のひとつとして、一度訪れてみてはいかがでしょう。

静かにのんびり、

これからの季節、トンボが飛ぶ姿を楽しめます。

トンボ池

東京はコンクリートジャングルとかつて表現されたように、特に23区内は開発もし尽されたような感じもしますが、さまざまな人の努力によって緑地は残され、他の都会、政令都市と比較してもけっして引けを取らない面積(緑地面積)と整備がなされています。都会の森で、味わう森林浴散歩、JR王子駅から徒歩圏内と、こんな便利な場所にも残っています。

本日のBGM

中村由利子アルバム「夢の時へ〜JOURNEY INTO PRECIOUS TIME」から

Your Precious Day あなたが微笑む日


この10年、私がもっとも聴いたアルバムのひとつではないかと思います。
こころ静かにおだやかにゆっくり味わってみてください。

夢の時へ?JOURNEY INTO PRECIOUS TIME

夢の時へ?JOURNEY INTO PRECIOUS TIME